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親孝行な嫁

[2015年9月16日]

ご飯

昔むかし、丸山の加茂の庄左衛門という百姓の家に、宮下から「お松」という嫁さんが来ました。
その頃の百姓の一番の収入源は稲作でしたが、今の世とは違い、稲の品種が悪く、農薬もなく、良い肥料もなかったので、少ししか収穫がなく、そのうえ、領主から重い年貢を取られたため、多くの百姓が貧しい暮らしをしていたのです。
毎日食べるご飯も三宝飯といって、米に麦や粟(あわ)を混ぜて炊いていましたが、庄左衛門の家は、もっと貧しかったため、ほんの少しの米に菜っ葉や野に生えている芹(せり)をたくさん混ぜて炊いていたのです。
しかし、お松は少しも不平を言わず、いつも自分は、菜っ葉や芹ばかり食べて、舅(しゅうと)である親には、米のところを探して食べさせ孝行したのです。
それは食事のときばかりでなく、万事にわたってでしたから、お松の親孝行の噂は、やがて領主の耳まで伝わりました。
良い行いを続ければ、必ずいつか報われるものです。
領主からたいそう褒められて、褒美をたくさんいただきました。

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