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能蔵院の天狗様

[2015年9月16日]

鳥天狗

毎年二月一日に、修験道の秘法、「柴燈護摩供(さいとうごまく)・火渡り行」が行われる、千倉町忽戸の青龍山能蔵院(せいりゅうざんのうぞういん)には、むかしから天狗伝説があります。
能蔵院の山には、飯縄大権現(いづなだいごんげん(お飯縄さま))と呼ばれる烏天狗(からすてんぐ(翼があり、体が黒く、烏のようなくちばしのある天狗))が、住んでいたというのです。
飯縄大権現とは、信州長野市の飯縄山に総本社のある神様ですが、不動明王の形を変えた御姿で、烏天狗は、不動明王の使者だったのです。今の世に烏天狗の存在など誰も信じないでしょうが、能蔵院の烏天狗も、実は、修験道の奥義に身につけた行者で、神通力で自由自在で空を飛んで行き、福徳のある人には更に大きな福徳を、福徳のない人には福徳が授かるよう祈祷したのです。修験の行者、いや烏天狗の慈悲で、忽戸の人びとは、皆、幸せに暮らしましたが、しかし、その烏天狗にも怖い一面があったようです。忽戸の沖で、漁船が一人占めをするような漁の仕方をしたり、不埒(ふらち)な行動をとると、大きな潮の渦をおこし、その漁船を動かなくしてしまったそうです。