南房総市DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進方針
- 初版公開日:[2022年04月01日]
- 更新日:[2025年4月1日]
- ID:17692
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南房総市DX推進方針を改訂しました
南房総市では、社会環境の変化や国の動向を踏まえ、市民生活の利便性向上と行政の効率化を図るため、令和4年3月に南房総市DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進方針を策定し、自治体DXを推進しています。
南房総市DX推進方針を策定後、国が策定する「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」等が改定されたことに伴い、令和7年3月に南房総市DX推進方針を改訂しました。
南房総市DX推進方針(改訂版)

背景・目的

社会的背景

人口減少と少子高齢化
近年、全国規模で人口減少と少子高齢化が進行しており、それに伴うさまざまな影響が顕在化しています。本市においても、労働力人口の確保が課題となっており、職員の確保が困難になることが予想されます。一方で、住民の生活スタイルやニーズは多様化しているため、デジタル技術の活用を通じて人手不足の解消や生産性の向上が必要とされています。

新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルスへの対応において、行政手続きのオンライン化の遅れやオンライン教育の環境が構築されていなかったこと、さらに地域や組織間で横断的にデータが活用できなかったことなど、さまざまな課題が明らかになりました。

新たなデジタル技術の進展
大規模で汎用性の高い基盤モデルを活用した「生成AI」をはじめ、「5G」や「IoT」などの新たなデジタル技術が日々進展しています。この状況を自治体でも注視し、地域課題に応じたデジタル実装の取り組みに活かす必要があります。

国の動向

デジタル社会の実現に向けた重点計画(改革の基本方針)
令和2年12月に「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」が閣議決定され、「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~」という目指すべきビジョンが示されました。また、令和4年6月には「デジタル社会の実現に向けた重点計画(別ウインドウで開く)」が閣議決定され、このビジョンが目指すべきデジタル社会の姿として改めて位置づけられました。

自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画
自治体が重点的に取り組むべき事項や内容を具体化するとともに、総務省および関係省庁による支援策などを取りまとめた「自治体DX推進計画(別ウインドウで開く)」が令和2年12月に策定されました。

自治体DX推進手順書
「自治体DX推進計画」を踏まえ、自治体が着実にDXに取り組めるよう、令和3年7月に「自治体DX推進手順書(別ウインドウで開く)」が作成されました。

デジタル田園都市国家構想
デジタル田園都市国家構想(別ウインドウで開く)とは、「心ゆたかな暮らし(Well-Being)」と「持続可能な環境・社会・経済(Sustainability)」を実現するための構想です。この構想が目指す姿は、地域の豊かさを保ちながら、都市と同様、あるいは異なる利便性と魅力を備えた新たな地域づくりです。具体的には、「暮らし」や「産業」といった領域で、デジタルの力を活用して新たなサービスや共助のビジネスモデルを創出し、デジタルの恩恵を地域の皆さんに届けることを目指します。

千葉県の動向

千葉県デジタル・トランスフォーメーション推進戦略
行政や県民、企業、団体など、さまざまな主体が目指す姿やその具体像、実現に向けた取り組みを共有し、連携していくために、令和5年3月に「千葉県デジタル・トランスフォーメーション推進戦略(別ウインドウで開く)」が策定されました。
本戦略に基づき、暮らしや産業、行政など幅広い分野においてDXを推進し、心豊かに暮らせる社会や活力ある地域社会の実現を目指しています。

ちばDXポータルの公開
県民・事業者の皆さんにとってオンライン申請の窓口がわかりやすく、手続きがしやすい環境づくりを進めるため、県と県内の全ての市町村のオンライン申請の窓口等を集約したポータルサイト「ちばDXポータル(別ウインドウで開く)」が、令和6年12月に公開されました。

策定の目的

利便性向上と業務効率化を両立させデジタル行政への移行を目指す
「デジタル社会の実現に向けた重点計画」に示されたビジョンを実現するためには、住民に身近な行政を担う市の役割は極めて重要です。市は、「自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して、住民の利便性を向上させる」とともに、「デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、人的資源を行政サービスの更なる向上に繋げていく」ことが求められています。このことから、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化の実現」のために、市がDXを推進する意義は非常に大きいと言えます。
また、第2次南房総市総合計画後期基本計画では、5年間の間に特に力を入れていくテーマとして「持続可能なまちづくり」を掲げています。その中で、当面の間は避けられない人口減少に耐えられる社会システムへの再構築を目指し、DX推進やデジタルデバイド対策を通じて「デジタル行政への移行」に取り組むこととしています。
市では、本方針に従い、「住民の利便性向上」と「職員の業務効率化」の二つの視点からDXの推進に取り組み、デジタル行政への移行を目指します。

デジタル化を手段にさまざまな主体とともにDXを推進する
DXとは、「デジタル技術とデータの活用を推進し、住民本位の行政や地域社会を再構築するプロセス」です。デジタル技術の導入を目的とするのではなく、デジタル化を手段とすることで、制度や政策、社会や生活の形などを変革していくことが求められています。
本方針は、市職員だけではなく、住民や民間事業者などさまざまな主体と共にDXの推進に取り組むため、市のDX推進の取り組みやビジョンを共有するものです。

位置付け・推進期間

位置付け
本方針は、「南房総市総合計画(別ウインドウで開く)」のデジタル・トランスフォーメーション分野を補完するものとして位置付けます。また、「官民データ活用推進基本法」に定める市町村官民データ活用推進計画を兼ねるものとし、総務省が策定した「自治体DX推進計画」を踏まえた方針として位置づけます。
各事業の推進にあたっては、国が進める施策との整合性や連携を図る必要があることから、終期は総務省自治体DX計画の計画期間(令和3年1月~令和8年3月)と同様に設定します。また、社会情勢や国の動向等の変化に応じて適宜見直しを行います。

推進体制

(1)推進体制
市の情報化施策の円滑な推進を目的とした「南房総市情報化推進委員会(別ウインドウで開く)」を「南房総市DX推進本部」と位置づけ、本方針の進捗・管理を行います。
また、庁内各部署に配置されている「情報化リーダー」を「DX推進員」として、推進に必要な研修受講などによるスキルアップを図り、所属や所管業務にとらわれない推進体制を構築します。

(2)推進手法
前述の推進体制により、本方針に沿った事業を推進します。
また、社会情勢や技術の発展など、急速な変化が起こることを考慮し、本方針自体が形骸化する可能性もあるため、状況の変化を的確に観察し、変化に応じて方針を見直すなど、臨機応変に対応します。

(3)財政負担の考え方
既存のシステムや機器などの更新時期を把握し、重複投資が発生しないよう計画的な整備を図ります。
また、国の方針やロードマップに沿って進める事業(計画期限や地方財政措置があるもの)と、それ以外の事業を分けて検討します。

自治体DXの重点取組事項
(1)自治体フロントヤード改革の推進
(2)自治体の情報システムの標準化・共通化
(3)公金収納におけるeLTAXの活用
(4)マイナンバーカードの普及促進・利用の推進
(5)セキュリティ対策の徹底
(6)自治体のAI・RPAの利用推進
(7)テレワークの推進

自治体DXの取組とあわせて取り組むデジタル社会の実現に向けた取組
(1)デジタル田園都市国家構想の実現に向けたデジタル実装の取組の推進・地域社会のデジタル化
(2)デジタルデバイド対策
(3)デジタル原則を踏まえた条例等の規制の点検・見直し

自治体DXを推進するうえで要となる取組
(1)BPR(業務改革)の取組の徹底

必要に応じ実施を検討する取組
(1)オープンデータの推進・官民データ活用の推進