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西福院(さいふくいん)薬師

[2015年9月16日]

西福院

和田町柴(しば)の西福院境内に建っている御堂の薬師如来像は、むかし、「堂窪(どうくぼ)」から移されたと伝えられていますが、それは、次のような話からです。
永禄(1558年~1570年)のある年の大風に山火事が起き、その火が燃え移って堂窪の薬師堂が焼けてしまったそうです。そのとき、里人の丹右衛門(にうえもん)が如来像を助け出そうと境内に駆け登りましたが、御堂内にはすでに如来像のお姿はなく、不審に思いながら帰宅しました。ところが、その如来像は不思議なる霊力によって「堀ノ内」と呼ぶところの椿の大木に飛んできてとどまり、毎夜、金色の光をお放ちになられたのです。
訳を知らぬ里人たちが恐れおののき、西福院の祐印和尚(ゆういんおしょう)に告げますと、それを調べた和尚は堂窪の薬師如来像であると知り、ひとまず西福院の観音堂に安置して、領主里見氏の重臣・正木筑前守(まさきちくぜんのかみ)に詳細を報告しました。薬師如来を厚く信仰しておられた筑前守は、西福院に薬師堂を造営すると、併せて本堂も建て直し、そのすべてを永禄6年(1563年)に完成させました。

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