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茶釜の尻を叩(たた)く

[2015年9月16日]

茶釜

昔、丸の村の婿(むこ)が用事で実家に行きましたが、帰るとき父親が、「お前(めえ)の家には牛がいねえから、良(い)い牛をくれべえ」と言って大きな黒牛を一頭くれました。婿はもらった牛をつれて家路についたのですが、牛は草を食べながら婿から離れ、山の方へ行ってしまいました。
婿は仕方なく一人で家に帰ると、女房に言いました。「実家で牛をもらったが、勝手に山の向こうの方へ行ってしまったよ」
それを聞いてあきれた女房は言いました。「こんど牛をもらったら、しっかり縄をつけて曳(ひ)いてくっだよ。もし牛が動(うご)わねば鞭(むち)で牛の尻を叩(たた)えばいいよ」
それから幾月か経ち、婿が実家の村祭りに呼ばれて行ったとき、こんどは母親が、「お前の家では茶釜が無(ね)えから茶釜をくれべえ。重(おも)てえから気いつけて帰んな」と言い、大きな茶釜をくれました。婿はふと、女房に教えられたことを思い出し、縄をもらうと茶釜を縛(しば)り、道に曳きだしました。
そして茶釜がでこぼこ道で動きが悪くなると、道端で手折った竹の棒で、茶釜の尻を叩いたのです。

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