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若布(わかめ)の食べ方

[2015年9月16日]

若布をひきずる茂平

むかし、増間(ますま)村の茂平という百姓が、那古の町で若布を買いました。ところが茂平は、若布の食べ方を知らなかったので、店の主に聞きますと、主は親切に教えてくれました。「若布は、みちを引いて食べなさい。味噌汁にすると美味いよ」みちを引いてというのは、若布を採っている海辺の人たちの方言で、筋を取ることですが、茂平は、そうとは知らず、買った若布を縄で縛り、道の真ん中をずるずる引いて、家まで帰ってきたのです。
もちろん若布は、那古から増間まで二里(八キロ)もある道を引いてきたので、やわらかい葉のところはすりきれ、かたい筋ばかりになっていましたが、「教わったとおりの食べ方だ」と茂平は言いながら、味噌汁にして食べました。
この民話に出てくる増村は、旧三芳村の最東北部に位置し、北は旧富山町山田に、東は旧丸山町宮下に接している山間集落です。おもしろい民話がたくさんありますが、それらは、安房から上総の方まで、「増間の昔話」と呼ばれ有名です。